いつでもいっしょ

彼女は彼のネクタイの結び目から首を吊ってはかなくなられた。
最後の言葉は
「これでいつでもいっしょですね。」
彼女はストラップのマスコットのように今日も彼の首元から首を吊っている。
首元から首。
なかなかシュールかもしれないと私は少し笑った。
しかし彼女はそれで幸せなのだろうか。
毎日彼からぶら下がって引きずられている彼女のかかとはすり減っていた。
「どうぞお幸せに。」
私は自分の携帯に付いていたストラップを千切って捨てた。